リスティング広告とは?費用の相場や運用の方法
2022/02/06

リスティング広告とは検索キーワードに応じて検索結果ページ上に表示される広告のことです。
検索連動型広告とも呼ばれます。
リスティング広告には検索の結果に連動して表示される検索連動型広告と検索エンジンのパートナーサイトにバナー画像や動画、テキストなどの広告を表示できるコンテンツ連動型広告【ディスプレイ広告】の2種類があります。

リスティング広告を扱っているのは、日本では主にGoogleアドワーズとYahoo!プロモーション広告です。

リスティング広告のメリット

1.狙ったターゲットにアプローチできる

人が検索をするときは「何か」を「見たい」「知りたい」「探したい」など「何か」に対してある程度求めているものが明確で、自ら行動を起こしているときです。
そんなユーザーが検索結果で最初に目にするのがリスティング広告です。
自分が関心のある内容のため、ユーザーは広告にも興味をもち、クリックしてくれる可能性が高まります。

リスティング広告の表示は、ユーザーがGoogleやYahoo!で検索するときに入力する検索キーワードに基づいて表示されるため、関心キーワードによるターゲティングでユーザーを獲得しやすいです。
広告主が設定したキーワードとユーザーが入力した検索キーワードが一致したときに、検索結果ページの上部に表示されるシステムなので、クリック率が比較的高いです。

2.低予算から始められる

リスティング広告はユーザーがクリックするごとに費用がかかる課金制です。
そのため多額の初期費用をかけずに、比較的安い金額から広告掲載をスタートすることができます。

3.すぐに掲載できて効果につながるのが早い

リスティング広告はアカウントを登録して、設定と入札をすればすぐに検索結果ページに広告を表示できます。
そのため、情報を探すユーザーにすぐにアプローチができるので、効果につながるのが早いというメリットがあります。

4.リアルタイムで効果を把握(効果的な運用ができる)

リスティング広告はリアルタイムで広告表示回数やクリック数、費用などの効果を把握することができます。
そのため費用対効果を分析しながら運用していくことが可能です。
例えば、効果の高いキーワードは入札単価を上げて上位表示させる、効果の低いキーワードの入札は停止するなど、キーワードごとにコントロールしていくことができます。

リスティング広告のデメリット

1.認知拡大やブランディングには向かない

リスティング広告は製品の認知拡大やブランディングには適していません。
なぜならユーザーが入札したキーワードを検索しない限り、広告が表示されないからです。
よって世の中に認知されていないキーワードを使うことや、新商品について広く告知することができないのがリスティング広告の弱点です。

2.運用コストが継続的に発生する

リスティング広告はクリック単価に費用をかけるほど幅広い広告展開が可能になります。
限られた予算内で運用しようとすると、希望するキーワード検索結果の上位に表示されない事態も想定されます。
仮に上位表示されたとしてもSEOと違い、継続して掲載されるためにはコストが発生し続けるという点もデメリットと言えます。
また想定と違ったユーザーに配信され、無駄にクリック(課金)されるというリスクもあります。

3.運用の手間がかかる

リスティング広告はアクセスログ解析を行いながら、キーワードの設定や入札単価の調整、広告文の変更などの運用をすることで効果を発揮します。
タイトルや広告文のABテストを実施し、効果をチェックしながらこまめに運用していく必要があるため、担当者の手間がかかるという点もデメリットです。

リスティング広告費用について

リスティング広告費用にはクリック課金制とオークション制の2つの仕組みによって決定されます。
ここではその2種類について詳しく説明していきます。

【クリック課金制】

リスティング広告は検索結果への表示のみであれば費用は生じず、ユーザーがクリックするごとに費用がかかる「クリック課金制」となっています。
「Pay Per Click」「PPC」と呼ばれる場合もあります。

1クリックあたりの金額は広告を出稿する商品やサービス、ジャンルなどによって異なり、相場が高いほどに多くの広告予算が必要です。
広告費は次の公式で算出できます。

・広告費=クリック単価×クリックされた回数

概算のクリック単価は「Google広告」内に用意された「Googleキーワードプランナー」などで調べられます。

【オークション制】

リスティング広告は1回あたりのクリック単価がオークション形式によって決定されます。
そして「このキーワードで検索された際のクリック単価は最高いくらまで支払う」といった形で「入札」が行われるのです。
オークションの結果クリック単価の価格や広告の品質を基準として、掲載順位が決定します。
設定したクリック単価が競合よりも低ければ掲載順位が下がり、その分表示回数が少なくなります。
一方でクリック単価が競合よりも高ければ、掲載順位が上がり、広告表示回数が増えるという仕組みです。
よってキーワードの競合が多い程にオークションの競争が激しくなり、その結果として多くの広告費用が必要になります。

リスティングにかかる費用と相場とは

広告費用相場は約20〜50万円

リスティング広告の費用相場は、月あたりで20万円~50万円程度となるのが一般的です。
ただしこの金額はあくまで相場であり、広告を出稿する商品やサービスなど次第では、それ以上の金額となるケースもあれば、10万円前後で利用できるケースも存在します。
リスティング広告ではキーワードや配信の時間帯、居住地域などを細かく設定でき、Googleのリスティング広告であれば、最低1,000円からでも設定可能です。
ただし代理店に広告運用を外注する場合は、最低出稿金額を30万円程度に設定している会社も多いので注意が必要です。

代理店に依頼する場合は手数料がかかる

リスティング広告の運用を代理店に依頼する場合は「手数料」が生じます。
この手数料は、次の3つの形態に分けられます。

・手数料率型
・定額型
・成果報酬型

どの形態を選択するべきかは広告の内容や市場、広告主の状況によっても異なるため、一概に言い切れません。

そこで3つの手数料の形態の内容をご紹介します。

・手数料型

手数料率型とは、広告費に応じた割合で手数料が発生する形態のことです。
リスティング広告の代理店の多くは、この「手数料率型」を採用しており、手数料の相場は運用費用の「20%程度」が一般的でしょう。
つまりリスティング広告の費用を月あたり100万円とする場合、手数料として20万円が必要になるということです。
手数料率型を選ぶメリットは、広告に要した費用分のみに手数料が発生する点にあります。
一方でデメリットは広告費が多いほど代理店の取り分が増えるため、成果よりも予算の使い切りに注力され、広告費の増加を提案される可能性があります。

・定額型

「定額型」とは、広告費の大小に関わらず、一定額の手数料が生じる形態です。
月の広告費が30万円以内であれば〇〇円、30万〜50万円の範囲であれば〇〇万円といったように、手数料が定額化されています。
定額型を選ぶメリットは広告費の大小に関わらず同じ手数料しか発生しないため、広告費の増加にチャレンジしやすい点です。
一方、デメリットは成果に関わらず一定の手数料が代理店に入るため、成果をより増やそうとすると代理店側のモチベーションが低くなる可能性があります。

・成果報酬型

「成果報酬型」はその名のとおり、成果に応じて手数料が発生する形態です。
手数料は次のような数式によって算出されます。

・手数料=目標コンバージョン単価×コンバージョン数

また前述の「手数料率型」や「定額型」をベースにしながら、成果が発生した場合に手数料がプラスされる形態もあります。
成果報酬型を選ぶメリットは成果を出さなければ代理店も手数料が入らないため、より大きな成果を得られる可能性が高い点です。
一方、デメリットは成果を作れる代理店は人気が高く、多くの案件を抱えている可能があります。
その結果として、自社に割いてもらえる時間が少なく、成果につながらないといったケースもあるのです。

リスティング広告の配信の手順

・アカウントを作成する

リスティング広告の運用にあたり、Google広告のアカウントを作成する必要があります。
アカウントの作成はGoogleアカウントが必要となりますが、作成自体に費用はかかりません。

Google広告にアクセスして、「今すぐ開始」をクリックし画面の案内に従って、必要な情報を入力すると、アカウントが開設されます。

・キャンペーンを作成する

アカウントができたらキャンペーンを作成します。
キャンペーンとは、簡単にいうと広告を管理する際に使用する単位のことです。

例えば本社と支社、予算別、地域別など商品やサービス、ターゲット違いなどで分けることができます。
Google広告の場合は「新しいキャンペーンを作成」をクリックし、目標を選択したうえで「検索」を選ぶと、キャンペーン設定画面が表示されます。

あとは内容に沿って配信開始日と終了日、予算、入札単価などを入力してください。

・広告グループを作成する

キャンペーンの中に広告グループを作成することができます。
広告グループには共通のテーマやターゲットを設定している広告や、キーワードがまとめられています。
広告グループの名称を決めたうえでキーワードを検討しましょう。

キーワードのマッチタイプの設定も行います。
キーワードのマッチタイプは広告を表示させる際ユーザーの検索キーワードに対して、どのくらい厳密な一致を求めるのかを指定します。

厳密さを求めるとニーズに合致しているユーザーに対して広告を表示できますが、対象となるユーザーが少なくなります。

一方で、厳密さを無視してしまうと自社の商品やサービスに興味を持っていないユーザーにまで表示される可能性があるため、バランスを取る必要があります。

・広告文を作成して配信する

広告グループの作成までできたら、配信条件を設定して広告文を作成し配信します。

ユーザーが何を求めて検索しているのかを十分に検討したうえで、ユーザーの興味をひくような広告見出し・説明文を作成することがポイントです。

リスティング広告の運用

リスティング広告は大きく分けて3種類の運用方法があります。
ここではそれぞれの運用方法について解説します。

必ずしも自社ですべて運用しなければならないわけではありません。
専門知識を持たない初心者でも運用は十分可能ですので、参考にしてください。

・自分で作成する

リスティング広告の運用方法1つめは、自分ですべて運用するというものです。
運用方法やノウハウなどを学ぶ必要がありますが、運用方針や改善策の立案など自身の判断で決めることができます。

予算が大きくなるほど担当者にかかる負担も大きくなるため、10万円以下の比較的低予算の場合などに適しているでしょう。

・自動ツールを活用する

リスティング広告には、運用を自動化するツールやレポート作成を自動で行ってくれるツールなどがあります。
広告運用を外注したくはないものの、運用に十分なリソースが確保できないケースなどに適しています。

また複数のアカウントを運用しており、運用の効率化を図りたい時などにもおすすめです。

・広告代理店に依頼する

リスティング広告の運用をプロである広告代理店に依頼する方法です。
代理店であれば、自社の知識不足やリソース不足は関係なく、運用をスペシャリストに一任できるため、成果も出しやすいでしょう。
ただし運用手数料も発生するため、コストは事前に確認しておく必要があります。

初めてリスティング広告を運用する場合は、広告代理店に運用を依頼することも1つの選択肢です。

クリック率を上げる広告文のポイント

リスティング広告の成功の大きな要因が、「クリック率の高い広告文」です。
コピーライティングの経験がない人でも、少しのコツを取り入れるだけで、クリックにつながるテキストが準備できます。
例えば、以下のポイントを意識して広告を設計するようにしてください。

・ユーザーのニーズに沿った内容、商品

サービスの魅力を伝えるのではなく、検索ユーザーの意図を考えて、その悩みに寄り添ったアピールにしましょう。

・限定・特別感を出す
「今だけ」「セール終了まであと◯日」など、今すぐ感を演出するとクリックを呼び起こします。「20%オフ」「半額」など、わかりやすい特典をつけるのもいいでしょう。

・重要キーワードは手前に
検索キーワードなど、ユーザーに見てほしい情報は手前に配置しましょう。

「自分が求める情報」と思ってもらえるので、クリックにつながりやすくなります。

・ターゲットを絞る
ターゲットを絞った呼びかけにすることで、対象ユーザーへの強いアプローチになります。
例えば、「ワーママ必見!」や「40代女性向け」など細かく絞るのがいいでしょう。
該当ユーザーの目を強く惹きつけます。
ただクリック母数が減る対策でもあるので、商材や対象ユーザーによって、同アプローチするかを考えてみましょう。

またデフォルトの広告設定だけでなく、「広告表示オプション」を活用することで広告エリア内により多くの情報を掲出できます。
電話番号やサイトリンクなども積極的に活用しましょう。

まとめ

今回はリスティング広告についての内容を紹介しました。
リスティング広告は日々の効果検証と改善で、広告効果を高めていくことができます。
ちょっとした設定や広告文の配置でもユーザーの反応が変わるので、定期的にレポートを見直して改善点を見つけ、ブラッシュアップしていきましょう。
問題点を見直し、リスティング広告の効果を最大限に高めていきましょう。

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